― 第一次世界大戦前夜の国際関係 ―
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 時代 | 19世紀末〜20世紀初頭 |
| 背景 | 列強の対立激化・帝国主義の進展 |
| 重要構図 | 三国同盟 vs 三国協商 |
| 結果 | 第一次世界大戦へ |
年表
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1879年 | 独墺同盟成立 |
| 1882年 | 三国同盟成立(独・墺・伊) |
| 1904年 | 英仏協商成立 |
| 1907年 | 三国協商成立(英・仏・露) |
| 1914年 | 第一次世界大戦勃発 |
三国同盟
| 国 | 目的・背景 |
|---|---|
| ドイツ | 統一後の安全保障、フランス包囲 |
| オーストリア | バルカン問題での支援確保 |
| イタリア | 列強入りを狙うが立場は不安定 |
三国協商
| 国 | 目的・背景 |
|---|---|
| イギリス | ドイツ海軍の台頭を警戒 |
| フランス | 対ドイツ包囲、普仏戦争の雪辱 |
| ロシア | バルカン進出、対独・対墺牽制 |
両陣営の性格比較
| 観点 | 三国同盟 | 三国協商 |
|---|---|---|
| 性格 | 軍事同盟色が強い | 緩やかな協調関係 |
| 主導国 | ドイツ | イギリス |
| 内部の結束 | 比較的弱い | 利害調整型 |
覚えるべきキーワード一覧
- 三国同盟
- 三国協商
- 帝国主義
- 列強
- バルカン問題
- 勢力均衡
- 包囲外交
- 第一次世界大戦
1行まとめ
19世紀末から20世紀初頭、列強は安全保障と勢力拡大のために同盟を結び、ヨーロッパは二大陣営に分裂した。
【詳しい解説】
19世紀後半、ドイツとイタリアの統一によってヨーロッパの国際秩序は大きく揺らいだ。特にドイツは急速な工業化と軍事力の強化により、従来の列強(イギリス・フランス)にとって脅威となった。
ビスマルク体制下のドイツは、フランスの孤立を目的に同盟網を構築し、その一つの完成形が三国同盟である。これにより中欧を中心とした勢力圏が形成された。一方で、ドイツの台頭はイギリスの「栄光ある孤立」政策を転換させ、フランス・ロシアとの協調を促した。
三国協商は三国同盟と異なり、必ずしも厳密な軍事同盟ではなく、外交的な了解関係の集合体であった。しかし結果的にヨーロッパは二大陣営に分裂し、バルカン半島のような不安定地域での紛争が、全欧規模の戦争へと拡大する下地が整えられていった。
この同盟体制は「戦争を防ぐための抑止力」として構想された側面もあったが、皮肉にも同盟義務が連鎖的参戦を引き起こし、第一次世界大戦の全面化を招くことになる。
全体のまとめ
ドイツ統一後の国際関係は同盟による勢力均衡で保たれていたが、その硬直化が第一次世界大戦という大規模戦争を引き起こす要因となった。
論述問題
問1
三国同盟と三国協商が成立した背景を、ドイツの台頭との関係から説明せよ。
模範解答
ドイツ統一後の急速な軍事・経済成長は周辺国に脅威を与え、ドイツはフランス包囲のため三国同盟を結成した。一方、これに対抗してイギリス・フランス・ロシアが協調関係を築き、三国協商が成立した。
問2
三国同盟と三国協商の性格の違いが、第一次世界大戦にどのような影響を与えたか述べよ。
模範解答
三国同盟は軍事同盟色が強く、戦争時の即時参戦を前提としていた。一方、三国協商は緩やかな協調関係であったが、結果的に陣営対立を固定化し、局地的紛争が同盟を通じて拡大する要因となった。


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