― 戦争が生んだ社会主義革命 ―
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発生年 | 1917年 |
| 場所 | ロシア帝国 |
| 革命の回数 | 二月革命・十月革命 |
| 結果 | ロマノフ朝崩壊、ソ連成立 |
年表
| 年月 | 出来事 |
|---|---|
| 1905年 | 血の日曜日事件 |
| 1914年 | 第一次世界大戦参戦 |
| 1917年3月 | 二月革命 |
| 1917年11月 | 十月革命 |
| 1918年 | ロシア、戦争離脱 |
| 1922年 | ソビエト連邦成立 |
革命前のロシア社会
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 政治 | 皇帝専制政治 |
| 経済 | 農業中心・工業化の遅れ |
| 社会 | 貧富の差が拡大 |
| 不満 | 農民・労働者の困窮 |
二月革命
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 主体 | 民衆・労働者 |
| 原因 | 食糧不足・戦争疲弊 |
| 結果 | 皇帝退位、臨時政府成立 |
十月革命
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 主体 | ボリシェヴィキ |
| 指導者 | レーニン |
| 特徴 | 武装蜂起 |
| 結果 | 社会主義政権樹立 |
覚えるべきキーワード一覧
- ロシア革命
- 二月革命
- 十月革命
- レーニン
- ボリシェヴィキ
- 臨時政府
- ソビエト
- 社会主義
1行まとめ
第一次世界大戦による国家と社会の崩壊が、世界初の社会主義国家を誕生させた。
【詳しい解説】(時系列・完全網羅)
ロシア革命は、1917年に突然起きた出来事ではない。
その根本原因は、皇帝専制体制の矛盾と近代化の遅れ、そして第一次世界大戦による国家の崩壊にあった。
1905年革命と皇帝専制の限界
20世紀初頭のロシアは、ヨーロッパ最大級の領土を持ちながら、政治体制は中世的な専制君主制のままだった。
1905年、労働者が請願のために皇帝に向かったところ、軍が発砲した「血の日曜日事件」が発生する。
これにより全国的な反政府運動が広がり、皇帝ニコライ2世は議会(ドゥーマ)設置を約束するが、実権は依然として皇帝に集中していた。
この改革の不徹底が、後の革命の火種を残すことになる。
第一次世界大戦と社会の崩壊
1914年、ロシアは同盟国フランスを支援するため第一次世界大戦に参戦する。
しかし、工業力・兵站能力が不十分なロシアにとって長期戦は致命的だった。
戦争が続くにつれ、
- 食糧不足
- 物価高騰
- 兵士の大量死傷
が深刻化し、前線でも後方でも国家への信頼は崩壊していった。
二月革命:皇帝の退位
1917年、首都ペトログラードでパン不足に抗議するデモが発生する。
当初は経済的要求だったが、軍隊が民衆側に回ったことで事態は一変する。
皇帝ニコライ2世は支持を失い、退位に追い込まれた。
これが二月革命であり、300年以上続いたロマノフ朝は崩壊した。
革命後には臨時政府が成立するが、ここで重大な問題が生じる。
二重権力状態と臨時政府の失敗
臨時政府は自由主義的改革を進めたが、
- 戦争を継続
- 土地問題を先送り
したため、民衆の期待に応えられなかった。
一方で、労働者や兵士の評議会であるソビエトが各地で組織され、事実上の権力を持つようになる。
こうしてロシアでは、臨時政府とソビエトが並立する二重権力状態が生まれた。
十月革命:社会主義政権の誕生
この混乱の中で台頭したのが、レーニン率いるボリシェヴィキである。
彼らは「平和・パン・土地」という分かりやすいスローガンを掲げ、民衆の支持を獲得した。
1917年11月(ロシア暦10月)、ボリシェヴィキは武装蜂起を行い、臨時政府を打倒する。
これが十月革命であり、世界初の社会主義政権が誕生した。
革命の結果と世界史的意義
新政権は直ちにドイツと講和し、第一次世界大戦から離脱する。
その後内戦を経て、1922年に**ソビエト連邦(ソ連)**が成立する。
ロシア革命は、単なる政権交代ではなく、
- 社会主義の現実化
- 資本主義への根本的挑戦
- 20世紀の国際秩序の変化
をもたらした、世界史上極めて重要な転換点であった。
全体のまとめ
ロシア革命は、戦争と専制政治が引き起こした国家崩壊の中から生まれた、世界初の社会主義革命である。
論述問題
問1(標準)
第一次世界大戦がロシア革命の発生に与えた影響を、政治・経済・社会の三点から説明せよ。
模範解答
第一次世界大戦によりロシアでは戦費増大と補給不足が深刻化し、食糧不足や物価高騰が民衆の不満を高めた。さらに前線での敗北は皇帝政府への信頼を失わせ、社会不安が拡大した結果、皇帝専制体制が崩壊し革命へと至った。
問2(やや難)
二月革命後に成立した臨時政府が支持を失った理由を、ソビエトとの関係に触れて説明せよ。
模範解答
臨時政府は戦争継続や土地問題の先送りを行い、民衆の要求に応えなかった。一方で労働者や兵士によるソビエトが実質的影響力を持ち、二重権力状態が生じたことで統治が不安定化し、支持を失った。
問3(難関大向け)
十月革命が世界史に与えた影響を、第一次世界大戦後の国際秩序との関連から論ぜよ。
模範解答
機関銃や重砲の発達により防御側が有利となり、攻撃が成功しにくくなったため、戦線が固定され塹壕戦が長期化した。


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